モンゴルの草原
雨が少ないため樹木が育つことができない。
遊牧民は草が絶えることがないように移動する。
ヒツジの食べ方を知っているからである。
自生する草の種類は少ない。
雨が多い日本では・・・普通の土壌では、
草原から森林に変遷する。
阿蘇の外輪山は火山灰土壌で痩せているから、
未だ・・・樹木は育たない。
それで、牛・・・を放牧。
野立てソーラーは、人間が埋め立てたり、削ったりして
作る土壌である。
雨の多い日本では、多くの種類の雑草が繁茂する。
侵略的外来植物まで大繁茂する。
冬期間の飼料確保のため・・・
夏に牧草を刈り取りロールベールラップサイロにする。
北海道でよく見られる光景。
ヤギを多く飼う問いのは・・・畜産の分野、簡単ではない。
牧草畑というのは、写真のように手入れされている。
野立てソーラー地面とは異なる。
野立てソーラーの雑草退治に草食動物の利用が考えれている。
ほんとうに20年間継続して・・・草食動物・・・ヤギ、ヒツジ・・・などから雑草を食べてもらえるのか?
・・・・・
多くの疑問があるので、考察してみる。
ヒツジが草を食べる姿を浮かべるとき・・・・・
多くの人はアルプスの牧場である。
美しい光景である。
この光景を野立てソーラーに再現できれば・・・。
日本再生循環研究所の宇井 清太は、ヤギも、牛も飼育したことがあるから、
ヤギ、ヒツジ、牛と雑草の関係を知っている。
その知見をもとにして野立てソーラーと草食動物のことを記してみることにする。
ヤギ ウシ科ヤギ亜科ヤギ属。
原産 地中海地方。 約7000年前から人間が改良、犬に次に古い歴史。
乾燥した大地で生きるために、前顎の下顎の歯で・・・地際の草まで食べられるように
進化した。岩山にも上られるから、野立てソーラーのパネルにも上ることができる
ヒツジ ウシ科ヤギ亜科ヤギ属。
原産 モンゴル、インド、西アジア、地中海
乾燥した草原、山岳地帯、砂漠に生息
紀元前7000年ころから人間が改良。
○ 歯の構造
ヤギ、ヒツジ、牛の歯には特徴があって、上顎に前葉がない。
このことが野立てソーラーではヤギ、ヒツジでは非常に大きな意味を持つ。
下顎についてる葉で、地上の茎、葉を食べるばかりでなく、土を掘って・・・
地際の小さな若芽、根まで食べつくす。
右の写真は、下顎の歯で、飢えれば樹木の樹皮まで剥ぎ取り食べる。
こういう能力で過酷な条件下で生き抜いてきた。
野立てソーラーでヤギ、ヒツジを飼育すると・・・・雑草の若い芽まで食い尽くす。
ヤギ、ヒツジはすべての雑草を食べるのではない。
好きな雑草を食い尽くす。
好きな草を根絶やしにする。
そうすると・・・・2年後、3年後、5年後・・・どうなる??
翌年からはヤギ、ヒツジが食べない草だけが大繁殖するということになる!
つまり、ヤギ、ヒツジで効果が出るのは・・・一年目、2年目である。
翌年には・・・食べない草が大繁茂してしまうから・・・効果が見られないことになる。
こういうことで、果樹栽培の「草生栽培」では、ヤギ、ヒツジは放さない。
アルプスの牧場では・・・・
こういうことが起こらないように・・・・常に移動している。
手入れの行き届いた状態で牧場を管理し、牧草を管理している。
牧草畑の管理に多大なコストを費やしている。
常に人間が・・・・目を配り放牧している。
野立てソーラーで、こういう管理をすれば・・・・人件費でアウトであろう。
もっとも・・・野立てソーラーに牧草畑のような豊かな土壌はないから・・・土質の面からでもアウトであるが・・・。
○ 草のない冬期間の問題。
日本の畜産で問題になるのが、冬期間の飼育である。
そのため、冬の食糧として・・・夏に牧草を栽培し、刈り取り貯蔵する。
こういうことで飼育している。
こういうことを野立てソーラー事業者は・・・ほとんど行うことができない。
ヤギのリース。
ヒツジのリース。
蜜蜂をリースしていちご、トマトを栽培している温室と同じにすることも考えられるが・・・・
ヤギ乳を販売しない限り・・・このリース代は安くはない。
○ 排泄物は肥料になる。
草食動物も生き物。
食べれば食べるほど・・・オチッコ、ウンチも多く排出することになる。
園芸店で「牛糞」「鶏糞」「豚糞」を販売している。
肥料として・・・・・。
野立てソーラーにヤギ、ヒツジを飼った場合、この排泄物が大きな問題にある。
将来、畑にするところであれば・・・・土壌が肥えるからよいのであるが、
野立てソーラーは20年。
この排泄物で土壌が肥沃になれば・・・ヤギ、ヒツジが食べない雑草の肥料となって、
大繁茂の原因となる。
アフリカのサバンナの草原と草食動物の関係は、
この排泄物を・・・植物も利用している。
再生と循環。
植物が巧妙に作り上げた共生システムサイクルである
このサバンナの中で「牛」が究極の歯と舌を持っているといわれている。
牛が草を食べるとき、ヤギ、ヒツジのように・・・地際の若芽、根までは食べない。
ヤギも牛も上顎に前歯が無いのは同じであるが・・・・
草の食べ方が違う。
牛は・・・長く舌を伸ばして・・・地上部の草を・・・舌を巻くようにして口の中入れ、
上顎の歯茎をまな板のようにして切る。
牛が・・・どんなに食べても・・・牧草が絶種してしまうことはない。
地際の根茎、葉が残るからである。
ヤギの場合は・・・根絶やしになる!
荒れた土地を農地にするとき、ヤギに雑草を食べさせる。
こういうことを研究している所もある。
翌年・・・農地にするなら・・・・こういうことは有りである。
根絶やししてくれるから・・・開墾・・・には好都合だからである。
野立てソーラーの場合は・・・20年・・・トラクターで耕うんすることはない。
雑草の種類が違うだけで、他の草が繁茂するだけである。
yagi 1